コーヒースタンドの事前注文・決済サービスは日本で根付くのか?
近未来型コーヒースタンドが渋谷に登場
2016年3月10日、渋谷・青山通りにオープン予定のコーヒースタンド「THE LOCAL」。
このコーヒースタンドがなぜ「近未来型」かというと、デジタル&キャッシュレスが特徴だから。欧米では普及してきているようだけど、日本ではまだあまり見かけないタイプ。サンフランシスコとニューヨークではBlue Bottle Coffeeが事前決済システム(Square Order)を導入していたり、スターバックスも「Mobile Order & Pay」サービスを全米で展開したりなど、デジタル&キャッシュレスなサービスがアメリカでは浸透しつつあります。
参考記事
「Blue Bottle Coffeeが”来店予測”を活用したオーダーアプリを利用可能に!」
「THE LOCAL」では、スマホアプリのO:der(オーダー)を活用して、来店前にあらかじめ商品を注文、店頭で待たずに受け取り、キャッシュレスで決済するという新しい購買体験が提供されます。
Good Coffeeのデータベースを活用したレコメンデーション体験
「THE LOCAL」は、O:derと国内外のロースター・コーヒースタンド情報や美味しいコーヒーの作り方までを扱う国内最大級のコーヒーメディア「Good Coffee」とのコラボレーションによって生まれたコーヒースタンド。今後は、Good CoffeeのデータベースとO:derの注文情報に基づいて、自分好みのフレーバーが選べるレコメンドサービスが提供される予定とのこと。
自分の好みをなかなか言語化しにくいコーヒーだからこそ、データ化して好みを視える化できるようになるのは良い仕組みですね。データベースの量とレコメンドの質の精度をいかに上げていけるかが重要ですね。
国内外の有名ロースターからセレクトしたコーヒー豆
「THE LOCAL」には、国内外の様々なロースターが焙煎した豆が、フレッシュな状態でデリバリーされる予定。国内外の人気コーヒーロースターから毎月セレクトされるフレッシュなコーヒー豆を手軽に楽しめるとのこと。いろんなロースターの新鮮な豆を楽しめるのはワクワクしますね。
取り扱いロースター名(一部)
・アンドコーヒーロースターズ(AND COFFEE ROASTERS) @熊本
・グリッチ&コーヒーロースターズ(GLITCH COFFEE & ROASTERS) @東京
・トランクコーヒー(TRUNK COFFEE) @名古屋
レコメンドサービスが成功のカギに?
とはいえ、事前決済サービスの普及に障壁がないわけではないです。
アメリカのようにクレジットカード決済が日常生活で当たり前な社会ではない、という点が一番に挙げられます。ただ、最近では電子マネーの普及や、話題の配車サービス「UBER(ウーバー)」といったサービスの認知度向上などもあるので、これは時間が解決してくれるかもしれません。
もう一つの考えられる障壁は「行きつけの店」になれるかどうか。事前決済システムがどれだけ素晴らしい仕組みだとしても、初めて行く店舗ではなかなか利用しにくいですよね。事前決済サービスは行きつけの店でこそ成り立つユーザー行動で、どれぐらいの人が同じ店ばかり使うのかがポイントになってきます。
そういう意味では、毎月取り扱う豆が変わって提供されると「行きつけ」にはなりにくいかもしれないけど、レコメンドサービスで新しい豆の提案をしていかにワクワクさせられるかが、「THE LOCAL」がチャレンジする新しいサービスの成功のカギになるのではないでしょうか。
とりあえず、店舗に行って利用してみます。