バッハコーヒーグループ「バーンホーフ」の珈琲教室に行ってきた!
『【まとめ】コーヒーセミナーが受けられるカフェ(専門店編)』で紹介したカフェ バーンホーフ(大阪・福島)のコーヒーセミナーに行ってきました!
レジで受付・支払いを済ませるとテーブルに案内され、ウェルカムドリンク・スイーツとして「エルサルバドル COE ラ・ラグニータ」と「今日のスイーツ(ベイクドチーズケーキ)」をいただきました。
今回のセミナー内容はこんな感じ。
- コーヒーについての豆知識
- バーンホーフの特長(焙煎・ハンドピック)
- ドリップコーヒー抽出体験
- ※料金:3,000円/2時間
バーンホーフの特長【焙煎】
バーンホーフは「自家焙煎珈琲工房」と謳っているだけあって、焙煎にかなりこだわっています。こちらの焙煎機では5kgまでのものを焙煎できるもので、焙煎後1週間ぐらいで使いきれる・売りきれるだけの量をこまめに焙煎しています(焙煎後1ヶ月以内で飲みきるのが望ましいため)。
生豆から深煎りした豆までを並べて比較。豆の種類や状態などによっても変わるけど、だいたいの目安になるそうです。
バーンホーフの特長【ハンドピック】
「ハンドピック」とは、コーヒー豆をトレーに広げて、一粒、一粒、手作業で欠点豆(小さな虫くいや醗酵した豆など)を取り除くこと。
これぐらいの量であれば30分で行うそうです。統一した基準を設けていて、結果的にはだいたい20%ぐらいが欠点豆になるとのこと。どんなに良質な豆でも欠点豆は必ずあって、それを取り除くこと、そしてそれぞれの豆にあった丁寧な焙煎をすることでコーヒー本来の澄んだ味が出せるんだそうです。
ドリップコーヒー抽出体験
抽出の3つの基本
バーンホーフでは、
1.適温の湯を使う
(バーンホーフでは82〜83度を適温としている)
2.空気が混じらないように注ぐ
(注ぎ口をコーヒー粉の近くまで持っていく)
3.「の」の字を描くように注ぐ
(100円玉ぐらいの大きさを意識する)
この3つを押さえながら、姿勢を正して注いでいきます。
基本的には、『明日の朝から始められる、自宅での美味しいドリップコーヒーの入れ方』で紹介した入れ方に共通する点が多くあったけど、ここではバーンホーフ流をご紹介。オーナーが直々に教えてくれました。
1回目の注湯
細くゆっくり注ぎ、全体に染み渡ったところで止め(周辺が湿っていなくても気にしない)、コーヒーの粉の表面が”まんじゅう”のように膨らんでいくのを確認。このとき、この膨らみが空気で破裂しないようにするために「細くゆっくり注ぐ」ことが大切。分量の目安はサーバーに数滴落ちる程度で、20~30秒ほど蒸らします。
2回目以降の注湯
コーヒーの粉の表面にプツプツと空気の穴が確認できたら2回目の注湯を開始。
細くゆっくり、100円玉ぐらいの大きさで「の」の字を描くように注いでいきます。このとき、粉の縁を上げすぎないように注意。この後は、ドリッパー上のお湯が落ちきる前に次の注湯を行っていきます(白い泡には嫌な苦味やえぐみ、雑味が含まれているので)。
以上の動作を予定の抽出量になるまで繰り返し。
入れ方によって多少の香りや味の違いは出てくるけど、良質の豆で、焙煎したて、挽きたてだとそれほど味にブレは出ないし、こんなに泡立つものなんだ、と新しい発見がありました。
コーヒーは人生の縮図だ(エチオピアの古い諺(風))
カフェバーンホーフのコーヒーセミナーに関する情報はこちらから。
(雑学)バッハコーヒーグループとは
昭和の終わり頃、東京には御三家と呼ばれるコーヒーの自家焙煎店がありました。銀座の「カフェ・ド・ランブル」(1948年創業)、吉祥寺の「もか」(1962年創業)、そして南千住の「バッハ」(1968年創業)。この御三家が歩んだ道はそれぞれまったく異なっていて、とても興味深い。「ランブル」は二代目へと受け継がれ、「もか」はオーナーの標氏が逝去された後、店はなくなってしまいました。そして「バッハ」は教育されたスタッフが中心になって店を切り盛りしています。
「バッハ」は、それまで単なる職人技として捉えられがちであったコーヒーの自家焙煎や抽出の技術を、きちんとした科学的な手法に基づいて、再現性のあるシステムとして確立しようとチャレンジ。今では、オーナーの田口氏が開業などを手がけた喫茶店は100店舗以上にもなるようです。それが「バッハコーヒーグループ」であり、この「バーンホーフ」も“田口イズム”を受け継いでいるお店になるのです。
ちなみに、ご夫婦2人で始めたこの店のコーヒーは、2000年の沖縄サミット首相晩餐会では各国首脳をもてなしたようです。日本を代表する名店ですね。